debtのブログ

借金 クレジット

茫然自失

一日でいっぺんに、3社のサラ金から融資を断られるなんて、そりゃもう笑うしかないね。

 
駅前の大手サラ金の無人契約機をハシゴして、一件は融資枠五万円のカードで融資額ゼロ。もう一件が融資枠三万円のカードで同じく融資額ゼロ。もう一件はお断りだった。
 
揃いも揃って、一円たりともオレには貸さないという。
 
この頃になると、融資の審査の仕組みというものも少しずつわかってきていた。
そして、その時の仕事でそこそこの収入があり、支払いの能力もあって、そして借入金ゼロのクリーンな身であったとしても、過去の失敗というものがいつまでも付きまとい、一万円も借りられない信用情報にうっとうしさを感じていた。
 
サラ金融資での起業とはいえ、洋服屋は上手くいっていた。
実際に安売りの婦人服は売れたし、オレも彼女も店を閉めた後は、夜の街に仕事に行っていた。
ワンルーム並みに安い家賃の店舗を維持していくのには余るほどの収入はあった。
 
では、なぜ借金なのか。
 
もう少し街の中心部で、規模も大きくしてと考えていた。
店のない田舎に、マイクロバスに商品を満載して売りに行きたい。
 
だけど、結果的には、借金ができないことが功を奏することになる。
 
小さくこぢんまり、身の丈にあった商売がいちばん上手くいくコツだった。